手元供養は、誰のための供養でしょうか?亡くなった家族のため、ペットのため、大切な方のため・・・人それぞれ想いがあるでしょうが、自分自身のためということもあると思います。大切な人を失った悲しみは言葉にできないほど辛いものです。そこから立ち直るためには時間が掛かりますし、人からの励ましの言葉ではなく、心の整理というものが必要です。
手元供養は故人を表し、そこに実際には居なくとも心の対話をすることができます。手元供養品と毎日一緒にいて語りかけることにより心が安定し穏やかになってきます。「グリーフケア」これは手元供養の意味としても大きく、残された人にとっての心の拠り所になります。そのため現代では、分骨し手元にお骨を残す方が増えています。散骨するけれども、一部は手元に残しておきたい。お墓や樹木葬に納骨するけれど、離れ離れになるのは嫌だから手元供養したい。
逆に、寂しくてお骨を手放すことができなかったが、分骨して少量でも手元に残すことでホッとし穏やかになるなど、手元供養をされた方のほとんどは安心されています。宗教でも、形式でもなく心から行う行為は故人のためだけでなく、自分のためにもなります。